講習会
昨日は、私の所属している遠邇篆会の講習会でした。
会場は、浜松グランドホテルです。
今回は、大阪から日本篆刻家協会の新しい会長、尾崎蒼石先生の講義でした。
最初に、拓本と拓本の魅力についての講義でした。
他の会員さんは、大先輩ばかりなので、尾崎先生のおっしゃることはよくわかるようでしたが、勉強不足の私は、一応恥じないながら(笑)わからないことを教えていただきました。
拓本というのは、石碑のような物から採ったものばかりでなく、祭器から採ったものや、お金からとった物などあります。
魚拓は魚だけど、魚でなくて貴重な持ち物という感じです。
その祭器の部位が、椀とか取っ手の部分がソンとかシャクとか呼び名が違うので、わからなかったのです。本当に恥ずかしい話ですが・・・。でも、おかげで覚えました。
その後も「わかるかな?」というような言葉が出てきた時は、優しい眼差しで私のほうを見て、都度、「これは、こういうことです。」と、注釈してくださいました。優しい先生で、よかった。
中国の昔のお金は、刀の形をしていたり、二股に分かれた不思議な形をした物もあり、その拓も面白いのですが、すべての物に篆書(テンショ)で文字が鋳込まれていて、その文字が特に面白いのです。
昔の人は、持ち物の肝心なところの拓を採って、持ち物と拓とをコレクションして楽しんでいたのでしょう。
大きな物では、29字本など貴重な実物を拝見させていただきました。
蒼石先生は「これらの貴重な物は後世に残すためで、今は預かっているもの」
「持っていることを自慢するための物ではない」とおっしゃっていました。
いいものを得る時には金を払います。
それを買える身分の人が、大事に保存して、また代が変わったり、手放すことがあっても、またそれを維持できる人が手にする・・・そういうことの繰り返しで名品は後世に残っていくんだろうな。
そのほか、会員の作品の添削、ご指導いただきました。
揮毫もしていただき、先生が文字や絵を書くところを拝見でき、とっても勉強になりました。
今後の篆刻に生かして生きたいと思います。(脱!カスタネットマン)
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